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射撃管制装置(Fire control system、FCS、射撃統制装置、火器管制装置、射撃指揮装置)は、兵器が目標物を正確に射撃するために火器を制御するための、計算機・測的器を主体とする機械装置である。 == 概要 == 艦船や戦車、航空機など移動体から火器を発射する場合は、攻撃対象も移動体であることが多い。このような移動対象に射撃を行う時は、たとえ目標物の位置に正確に撃っても砲弾の到達時には既に対象は移動しているため命中する事は無い。 射撃管制装置は、自艦や自機と攻撃目標物のそれぞれの、現在位置、移動方向、移動速度などを測定する観測機器に結合され、これらの情報を元に計算によって火器の指向方向を導き出し、火器に直接または間接に射撃の指示を出す。計算に用いる要素には自艦や自機と目標の運動だけでなく、コリオリ効果や風向、気温、湿度、気圧といった気象状況、砲身磨耗度、砲耳傾斜、装薬温度等も考慮される。 射撃管制装置を中心とする自らの搭載兵器を敵に正確に命中させるための観測・伝達・計算・指向を司るシステム全体の名称も、海戦分野では射撃指揮システム、陸戦分野では射撃統制システム、航空戦分野では火器管制システムとそれぞれ別名称で呼ばれることが多い〔野木恵一著 『現代戦車のFCSとヴェトロニクス』「軍事研究2007年12月号別冊 世界のハイパワー戦車&新技術」 p.70-p.76 2007年12月1日発行〕。 射撃管制装置を使用して照準し、いわゆる「ロックオン」することは国際法上、武器指向(武器の使用)と判断され、正当防衛による反撃を受けても違法とはならない。 NATOでは、旧共産圏の射撃管制装置に対し、識別のための名称としてNATOコードが付与されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「射撃管制装置」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Fire-control system 」があります。 スポンサード リンク
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